2020年7月31日
不動産投資は収益事業であり、私は不労所得とは全く考えておりません。事業であるが故、様々なリスクがありますが、ここでは純粋リスク(損害を被る可能性)と保険について考えてみたいと思います。
リスクへの対応は、リスク毎に「移転」「回避」「保有」「防止・軽減」に考えるべしとされています。「移転」とは他者にリスクを移転し、損害が発生した場合は他者に損害を補償してもらうことになります。この「移転」の代表が保険となります。他者に支払うのがプレミアム即ち保険料となります。一方、「保有」は損害が発生した場合は自己負担となります。どんな事故も保険に頼ればリスクはなくなりますが保険料が高額となり、儲けが少なくなります(なお、「回避」は「そもそも不動産投資をしない」や「危険な物件は避ける」にあたるでしょうか)。グラフにするとこんな感じでしょうか。
「移転(保険)」と「保有(自己負担)」の境目の決まりはなく、投資家の考え方次第でしょう。不動産投資の規模が大きい投資家(例えば、一棟物を複数所有の方)の場合は、1事故の損害額が小さなリスクは自己負担として、保険に加入せず、プレミアム(=保険料)を収益にする考えもあります。その際にも経験や勘に頼るのではなく、客観的なリスク情報を収集して、納得して対応すること(自己責任)が重要でしょう。
<まとめ>自身のリスクに対するスタンスやリスクに対する客観的な情報を収集し、「移転(保険)」とするか、「保有(自己負担)」とするかを決め、賢く保険を利用しましょう。