2020年7月31日
火災保険は、火災以外の事故でも保険金が支払われることをご存じの方も多いと思います。契約の内容次第ではありますが、今回は保険会社の資料から事故の種類別の件数と金額をご紹介します。
平均的な火災事故1件当たりの保険金は、最も高額で約419万円に上っています(件数割合は2%)。次に高額な事故は水災であり1件当たりの保険金は約293万円です(件数割合は1%)。
件数割合では、最も多いのはその他(水濡れ以外)であり38%です。事故内容は盗難、物体の落下、破損・汚損、電気的・機械的事故および地震火災費用等に対する保険金のようです。次に多いのは風災・ひょう災事故の25%です。近年の台風損害を反映しているのでしょう。
自然災害(風災・ひょう災・雪災・水災)でまとめてみると、事故件数割合では44%、保険金割合では54%と火災事故を大きく上回っており、火災保険は実は自然災害保険といっても良いかもしれません。
銀行の融資を受けた場合、「火災」保険の加入は必須となります。但し、火災以外の保険にどのように加入するかは投資家の判断となります。雑な言い方をすれば、自然災害の保険金が多いということは、それだけ支払う保険料も大きくなると言えましょう。
物件の自然災害に対するリスクを調査するとともに、事故の発生頻度を参考にして、保険の対象にするリスクと自己負担するリスクを区別して保険を賢く利用することが重要と思います。